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News19 子のスマホデビュー、その時親は 「ダメ」ばかりはダメ

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朝日新聞 杉原里美 2015年4月11日

sumaho_1新学期。子どもの入学や進学を機に、スマホを買い与えるかどうか悩む親は少なくない。スマホを使ったオンラインゲームをめぐるトラブルも増えている。心配は尽きないが、学校の学習でもネットを使う時代。親子で、上手に使うためのコツは――。

9歳の娘が、親のスマホでゲームをして、勝手に高額なアイテムを買っていた――。今年2月、甲信越地方の40代の母親から、消費者センターにこんな相談があった。業者から、アイテムの代金として5万円を請求されたという。

一方、関東地方の30代の母親から相談があったのはアダルトサイト。8歳の娘が、スマホでネット検索していたら、「画面がおかしい」と言ってきた。母親が見たところ、「誤作動はこちら」と指示する画面が表れ、操作すると、「お金を支払うようにというメールが送られてきた」という。

国民生活センターによると、スマホを利用したデジタルコンテンツに関する相談件数は、2009年度は2件のみ。ところが14年度になると、今年2月末現在で6万件を超えるなど、急増している。sumaho_2

未成年の被害も増えている。オンラインゲームに関するトラブルは、12年11月の532件から13年11月の1341件に増え、未成年者の割合は、4割に倍増。うち、9歳以下が12%から18%になった。「保護者が新しい機種に変更して、使わなくなった中古のスマホを与えて、制限をしない状況で使わせている例も多い」と担当者は言う。

今年1月、有害なサイトから子どもを守るフィルタリング会社のデジタルアーツが調査したところ、小学3年以下の子どもがネットに接続できる自分専用の端末を持っていたのは約55%。携帯ゲーム機、子ども用携帯電話に次いで、「契約の切れた中古のスマホ」が多かったという。

契約が切れたスマホでも、家の中に無線LANがあれば、ネットにつながる。親が使っていた中古スマホは、アダルトや残虐なサイトなどをブロックするフィルタリングがかかっていない場合が多く、子どもが有害サイトに遭遇してしまう可能性が高い。

このため、無線LANも制限するためには、子どもに中古スマホを渡す前に、フィルタリングアプリをインストールし、閲覧できるサイトなどを制限しておくことが必要だという。

■目標は18歳での習熟

ネット上の有害な情報は、フィルタリングである程度防げる。だが、個人情報や悪口を書き込んでしまうなど不適切な発信は、技術で防ぐことができない。

川崎市で中学1年生が殺害された事件では、被害生徒と年上の容疑者との交流には、「LINE」が使われていた。デジタルアーツの調査でも、小学4年生から高校生のスマホ所有者のうち約62%が、「LINE」を使っているという。

こうした現状に対して、インターネット事業者らでつくる「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」(座長・坂元章お茶の水女子大教授)は、ネット上のコミュニケーションを少しずつ拡大する「段階的利用」を提言する。親子で話し合って、子どもに考えさせる方法だ。

まず、ネットの特性として、①公開されている②匿名性はない③書き込みは取り消せない④自分の将来が台無しになることがある――ということを理解させる。その上で、オンラインのコミュニケーションは意思疎通が難しいこと、必要以上に自分を開示してしまうこと、未知の人の言うことを過剰に信じやすい傾向があることを伝える。

子どもがこうした特性を理解していく発達段階に合わせて、コミュニケーションの相手を、家族、顔見知り、見知らぬ相手へと少しずつ拡大していく。親でも子どもの力を見極めるのは難しいが、最終的に18歳での習熟を目指す。

子どもネット研事務局の高橋大洋さんは、「リスクがあるからといって禁止すると、ネットのリスクを知って使いこなす能力が育たない」と話す。中高生向けの講演で講師を務める経験から、「長時間の利用については、子ども自身も困っている」と言い切る。「既に与えてしまった家庭も、春の買い替えなどをチャンスに、スマホを寝室には持ち込まないなど、親子で利用のルールを決めてはいかがでしょうか」(杉原里美)

 

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