考える力は生きる力 考え抜く頭脳を育てたい

どんぐり・スマイル3


dsmile0003「子供の力を信じて、見守ること  その1」

子供には驚くべき「成長力」があります。幼児・児童期には、200の知識を覚えるよりも、100の「何故だろう?」を育てることが大切です。

「先ほどレッスンの中で紹介されていた絵本のタイトル、今すぐもう一度教えてください」「先程紹介されていた教材のコピーを今日中にください!」

幼児教室で働いていた頃、レッスンの後の雑談の中で、このような事を言われる親御さんが、いつも数人かはいらっしゃいました。

中には私が、「来週までには準備しておきますので。今すぐには、ちょっと…」と申し上げると、あせったような顔をされて、「今すぐ欲しいんです。今すぐ!」と繰り返される、若いお母さまもいらっしゃいました。

「子供たちの学力低下」「グローバル社会」などの言葉を聞くにつけ、親として「子供が将来幸せになれるように、出来るだけのことはしてやりたい」と願われる親御さんのお気持ちは、私にもよく分かります。

最近の核家族では、初めての育児で不安一杯の親御さんの、利害関係を超えたところで相談できる相手が身近に少ない、という現実もあります。

このような状況の中で、隣近所を見渡してみると、子育て中の親御さんの目には、「あのお子さんは、もう○○をはじめているらしい」「何でもすぐに覚える幼児期に、たくさん知識を暗記させたほうが将来有利になる」といった情報が、どんどん目に飛び込んできます。

幼児教室などで私が出会った「今すぐ!すぐに、プリントください」と言われる親御さんは、今振り返ってみれば、かなりあせっておられたのだと思います。

「毎日違う絵本を読み聞かせ、語彙力を増やすべき」

「毎日きめられた量のプリントをこなし、学習習慣をつけるべき」

といった、早期教育・幼児教育で「お教室やお教材を売るための“セールストーク”」に、過剰にふりまわされていらっしゃたのかもしれません。

 

私はこれまで、大学時代の進学塾や家庭教師からスタートして、合計すると500組以上の親子(ほとんどママとお子様です。パパは少ないですが。)と、直接向き合ってお話をしてきました。
これまでの経験上、幼児期・児童期に親御さんが、「これもさせたい」「あれもさせたい」とあせって、子供に「いろいろなものを押し付けている」ケースでは、次のような弊害がある場合が多いように感じます。(もちろん、個人差はありますが)

(1)子供が勉強への興味を失います

(2)“大量に暗記するタイプの学習”をはやくからすると、小学校高学年以降伸び悩みます

(3)言われたことしかしない「指示待ち族」になります

わが子にいろいろなものを「させている」親御さんとしては、「子供のために、私はこんなに一生懸命に頑張っているのに、どうして?・・・」と、何か釈然としないお気持ちになられるかもしれません。

そのお気持ちは、よく分かります。

しかし、実際に幼児教育や発達心理学の専門家や研究者の目からみると、現在幼児教室などで行われている教育やIQテストには、科学的根拠がないものが多い、という報告もあります。

さらには、乳幼児期にさせたことが子供の脳の方向性を決めてしまうので、「とりあえずやらせるという考えは、大変危険です」という、専門家の警告さえあるのです。

 

では、どうすれば良いのでしょうか?

もちろん、親御さんは「何もしなくていい」「ただ、ご飯だけ食べさせてあげればいい」というわけでは、決してありません。

私は8年前に、ゼロ歳から中学生までの子供に囲まれる生活をスタートしてから、「良い親子関係とはどのようなものか」「どういう親御さんが子供を伸ばすのか」に興味をもち、国内外の専門家の話を聞いたり、発達心理学や様々な学習法の本を読むなどして考察を深めてきました。

また、子供の心身症の問題に取り組んでいる小児科医のお医者さんや、青少年の心の問題に取り組んでいるカウンセラーの先生からも、多数お話を伺いました。

その結果、次のようなことが分かりました。

(1)「子供に何かをさせる」よりも、「子供とのふれあいや会話を楽しんでいる」親御さんが、子供を伸ばしている

(2)「子供は小さいうちに、厳しくしつける」よりも、「ママといると安心」という親子の信頼関係を作っている親御さんが、子供を伸ばしている

(3)他の子と比べない、「早くしなさい」とせかさない親御さんが、子供を伸ばしている

私は現在、毎日2~3件のメールや電話でのご相談を通して、「今どんぐり学習法に取り組んでいる」「これからどんぐり学習法に取り組んでみたい」という、親御さんから、直接ご意見を頂く機会があります。

これまでに頂いたご質問やご相談を総括すると、

「どんぐり文章題を楽しみましょう!とありますが、どうやって楽しめばいいのか、わかりません」「勉強は、どんな勉強でも、つらく大変なものではないでしょうか」

という疑問や悩みを抱えておられる方が少なくないのです。

ですから、子供を伸ばす親として、私が一番最初に取り上げた、「“子供とのふれあいや会話を楽しむ”というのが、よく分かりません」という親御さんは相当数いらっしゃるのではないかと思います。

(次回に続く)

                2011/01/29掲載

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