考える力は生きる力 考え抜く頭脳を育てたい

コラム<9>


2010/04/14

 

<まなびの時間・あそびの時間・くらしの時間

~子供にとって大切なもの(その1)>

 

いよいよ新学期がスタートしました。

今年度はどんな学校生活になるのかな?と、期待と不安で胸がドキドキする季節ですね。

 

さてこのコラムですが、今回は少し記事をアップするのが遅くなってしまいました。その理由は、私(カニ先生)が、何も書くことがなくなってしまった…という訳ではなく、(書きたいことは沢山あります!)「タイトルは何にしようか、とずっと考えていたから」なのです。

 

ようやくタイトルが決まりましたので、本日こうしてコラムを書くことが出来るようになりました。前回の「自分で考え、自分で選び、行動できる子供に育てる!」は18回も続きましたが、このタイトルもしばらく続くと思います。

 

実は今回のタイトルである<まなびの時間・あそびの時間・くらしの時間>は、3月のメールマガジンでもとりあげた「弁当の日」の提唱者である、香川県綾川町立、綾上中学校校長・竹下和男先生が考えられた言葉です。

 

竹下先生は、子供の過ごす時間を3つに分けられています。

 

1)自分の知力と体力を伸ばす、「まなび」の時間

 

2)管理されずに子供たちだけで自由に過ごす、「あそび」の時間

 

3)衣食住を家族と過ごす、「くらし」の時間

 

そして、現代は、学校や塾、クラブ活動など、常に勝ち負けや評価が問われる「まなびの時間」が突出し、「くらし」と「あそび」の時間は、質・量ともに低下している、という分析をされています。

 

確かに、私(カニ先生)が子供のころは、小学生時代に塾に通っている子供はいませんでした。習い事もせいぜい、一つか二つだったように記憶しています。

 

では学校から帰って何をしていたかというと、親にも先生にも管理されず、勿論評価などされず、子供どうしで外遊びをしていたのです。私の場合、小学生時代は、「なわとび、だるまさんがころんだ、花いちもんめ、けんけんぱ、鬼ごッこ、森の中探検、ドッジボール、サイクリング、草花で首飾りをつくる」などの遊びをしていたと思います。

 

しかし、最近の子供たちを見ていると、友達同士で集まっているのに一言も話さず、それぞれがゲーム機に向かって、一人遊びをしている光景をよく見かけます。

 

(次回に続く)

 

 

2010/05/05

 

<まなびの時間・あそびの時間・くらしの時間

~子供にとって大切なもの(その2)>

 

楽しいゴールデンウィーク、みなさんはどう過ごされましたでしょうか?

 

昨日私は、今話題の映画「ソラニン」の原作の漫画を読み、感動しました。音楽業界の裏側、大学を出たばかりの若者たちの葛藤など非常にリアリティがあり、心に響く物語だと思います。原作も映画も、ヒットしている理由がよく分かりました。

 

音楽や映像、ファッション、マスコミなどの世界にあこがれる若者は多いのですが、実際は大変に厳しい世界です。大変な努力と才能、運に恵まれなければ成功することは難しいのです。

 

「ソラニン」の中では、新卒で入った会社を辞めてしまった主人公(女性)は、事故でなくなった恋人のかわりに、ゼロから歌とギターを練習してライブで熱唱します。しかし、それで何か「人生に変化がおこる」という訳ではなく、その後は普通の会社に再就職するのです。

 

私(カニ先生)も高校時代はヤマハのポプコンに出場したり(地区予選落ち)、全国高校生作曲コンクールに出場したり(こちらはまぐれで全国2位)、音楽業界にはかなり思い入れがあります。ですから、「ソラニン」に登場する若者たちの気持ちが大変よく分かります。

 

作者の方は音楽業界に詳しいか、相当な取材をして書かれているのでしょう。

 

「ソラニン」に限らず、私は何事においても「リアリティ」がなければ、人の共感を得ることは難しいと考えています。

 

さて、本日オンラインの新着情報に、「脱ゆとり」に路線変更した新学習指導要領の概要をアップしました。

 

「ゆとり」と称して、教科内容と授業時間が大幅削減されて以降、子供の学力が低下、学力格差も広がったという議論があり、その弊害を是正するために、新学習指導要領への移行による、現行より緻密な学習内容となったのです。

 

しかし、現時点での薄い教科書の学習内容でさえ、低学年の頃から、お子様が「文章題ができない」「問題を読まずに解き、頻繁にケアレスミスをする」「すぐに不機嫌になり、習っていない、分からないと泣き出す」「教科書で使われている言葉が難しく理解できないようだ」と悩んでいる親御さんが日本中に相当の数おられるように感じます。

 

そう考えると、今回の学習指導要領によって、教育現場はまた(総合学習がスタートした当時と同じように)相当混乱するのではないか、学習内容を増やしたことでますます「学校の授業が分からない」お子様が低学年の頃から増えてしまうのではないか、と心配になってしまいます。

 

(次回に続く)

 

 

2010/06/05

 

<まなびの時間・あそびの時間・くらしの時間

~子供にとって大切なもの(その3)>

 

先日、ある保護者の方から、次のようなメールでのご相談をいただきました。

 

「どんぐり文章題に取り組みはじめて、半年以上たちます。子供は3年生ですが、年長さん問題で、これまでに正解できたのは、1問だけです。全部、わからんちょういきになっています。このままどんぐりの取り組みをすすめて、いいのでしょうか?子供は、何が分らないのでしょうか?」

 

実は、同じような内容のご質問は、最近とても多いのです。「子供は何が分らないのか」「どうして学校で習っているのに、かけざんやわりざんを使うことができないのか」と、悩まれている保護者の方が、日本全国に大勢おられるように感じます。

 

そこでおすすめしたいのが、どんぐり文章題でお子様が正解できない場合、「この子は何が分らないのか」そのつまずきポイントを、親御さんが、じっくりと考えてみることです。

 

どんぐり文章題の年長さんに、次のような問題があります。(是非親御さんも一緒に、考えてみましょう)

 

「りすのつくったくすりが、かぜによくきくそうです。いつもは、1つぶ20円ですが、きょうはそのくすりが2つぶで30円です。6つぶかうと、なに円になるでしょうか。」

 

たとえば、この問題では、「いつもは、1つぶで20円」という数字にこだわり、何が問題の本質なのかを見ることが出来ない、「20円」「30円」「6つぶ」といった数字を、よく考えずに適当に足したり、かけたりするといったところが、よくあるつまずきポイントとなります。

 

実際に、絵をかいて考えてみましょう。

 

いつもは、1つぶで20円、の絵をかきます。

 

次に、「きょうは2つぶで30円」の絵をかきます。きかれているのは「6つぶかうと、なん円になるでしょう」ということですが、ここで???となり、ぱたっと絵をかくことが出来なくなるお子様がおられます。

 

この場合は、「2つぶで30円、ならば、これを2つかくと、4つぶで60円、さらに3つかくと、(3倍にすると)6つぶで90円」と、自分のかいた絵から、どんどん発想を広げていけば、絵の中に答えがみえてきます。

 

また、「2つぶで30円ならば、1つぶは15円。だとすると、6つぶだから、15円の6つ分」と、実際にお金をかいて、たし算で考えることもできます。(もちろん、高学年のお子様であれば、かけ算やわり算を使うことも出来ます)

 

これが、「絵で考える」「絵をかくと、答えが見えてくる」「自分なりに、工夫する」ということなのです。

 

「自分のかいた絵をじーっと見る」ということは、大変重要です。実際に絵を見ていると、この問題の場合、「2つぶで30円ならば、4つぶで60円」または「2つぶで30円ならば、1つぶで15円」といったことが、少しずつ「見えてくる」からです。

 

「適当に数字をかけたり、わったり」しているうちは、この力は決して身につきません。お子様には是非、「ゆっくりでいいからね」「自分のかいた絵をよーく見てみよう」と、繰り返し声かけをされてみてください。

 

(次回に続く)

 

 

2010/07/07

 

<まなびの時間・あそびの時間・くらしの時間

~子供にとって大切なもの(その4)>

 

もうすぐ、夏休み。海や山が恋しい季節がやってきましたね!

先日、ある保護者の方から、次のようなメールでのご相談をいただきました。

 

「子供は3年生ですが、いつも自分の解ける問題しか、取り組もうとしません」

「さっと答がでないと、すぐにあきらめてしまったり、教えてもらおうとします。文章をよく読まずに、自分の思い込みで絵をかこうとすることも、多いです。どうすればよいのでしょうか」

 

私たちオンラインには、毎日たくさんのご質問やご相談を頂きますが、実は同じような内容のメールをいただくことが、最近とても多いのです。

 

どんぐり文章題は1文ずつ、ゆっくり読んで絵をかきます。分からない言葉は、親御さんが教えます。問題に使われている数字も、しっかり絵図のなかにかきこみます。

 

最後まで絵図をかいたら、問題を読み返さずに自分のかいた絵図をじっと見て、考えます。答が見えてくるように、絵図を動かしたり、線をひいて枠でかこったり、→をいれたりしてみましょう。

 

意外と大切なのが、「文章を読み返さずに、自分のかいた絵図をゆったりとした気持ちで、じっと見る」ということです。

 

絵図をみていると、いろいろな発見があるのですが、お子様の中にはまだ「絵図をかくことの意味」がよく分からない、という方もおられるかもしれません。「問題の意味が分かる」とは、「文章を絵図で表せること」であり、「問題を解く」とは、「自分のかいた絵図の中で、答を発見する」ということです。

 

この夏休み、是非上記を参考に、ゆっくりと時間をとって、「絵図をかくことの意味」を親子で再確認されてみることを、強くおすすめしたいと思います。どんぐりに取り組んだ後は、親御さんも時間をとって、子供のかいた絵をよく見てください。実にいろいろな発見があることに、気付かれるでしょう。

 

たとえば、どんぐり文章題の年長さんに、次のような問題があります。

 

「おほしさま1こと、えんぴつ5本をこうかんしてくれるおみせがあります。えんぴつを15本もっていくと、おほしさまはなんこもらえますか」(年長さん問題45)

 

この問題については、時々こんなご相談をいただきます。

 

「15本のえんぴつを、5本ずつかきました。その後、15-5=10 と答を出しました。なぜこうなるの?と子供に聞いても、答えられません。このような時は、どうすればよいのでしょうか?」

 

実は、この問題のポイントは、「おほしさま1ことえんぴつ5本を交換」という意味を、理解しているかどうかなのです。理解していれば、子供は、5本のえんぴつと1個のおほしさまを交換してくれる、という部分を、絵図に表すことができます。

 

絵図の中にそれがない、ということは、「交換の意味が分からない」ということなのです。

 

(次回に続く)

 

 

2010/08/04

 

<まなびの時間・あそびの時間・くらしの時間

~子供にとって大切なもの(その5)>

 

ここのところ、朝夕わずかながら暑さも和らいできました。

 

何種類もの蝉の鳴き声に加えて、夕方になると虫の音も聞こえるようになり、「小さな秋」を感じる時期ですね。

 

7月末に、家庭学習サポートコースの受講生の方を対象に、「小学校3年生、4年生算数のつまずきポイント解説CD」を発送させていただきました。

 

このCDでは、「あまりのある割り算、大きな数、およその数、混合計算、時間と時刻、長さと重さ」の基本問題を取り上げ、子供にとって難しいポイントを解説しています。

 

学校の教科書や進学塾のテキストなどを見ていると、小学校低学年までは絵が多く、内容もそう多くはないのですが、4年生以降急にテキストの文字も小さくなり、難しくなることに驚きます。

 

特に、「文章を読み飛ばす」「1文ずつよく読まずに思い込みで解釈し、答をだす」「絵図をかかないで問題を解く」といった癖がついてしまっていると、3・4年生以降に「勉強が難しい」「算数が嫌だ」となってしまうかもしれません。

 

たとえば、多くのお子様のつまずきポイントの一つである「あまりのある割り算」では、次のような問題が登場します。

 

(1) 6人がすわることのできるテーブルがあります。46人全員がすわるためには、テーブルは何台必要でしょうか。

 

(2) 23このみかんを、6こずつかごに入れていきます。6こ入りのかごは、全部でなんこできますか。

 

(1)の問題では、「あまっている4人もひとつのテーブルにすわる」ので、答は7+1=8(台)となります。

 

しかし、「あまりが出たら一つ足せばいい」という訳ではなく、(2)の問題では、みかんは「5こあまる」のですが、「6こいりのかごは全部でなんこできますか」という設問なので、答は「3こ」が正解なのです。

 

(是非親御さんもお子様と一緒に、絵図をかいて確かめてみましょう)

 

この2つの問題は、文章の通りに絵図をかいて、場面の様子をしっかりイメージしたお子様にとっては、大変簡単な問題です。

 

しかし、絵図をかかずに、頭の中だけで計算する癖がついているお子様にとっては、「あまりのある割り算」は、「難しい」「面倒くさい」と、そう思われるかもしれません。

 

「問題の意味が分かる」とは、「文章を絵図で表せること」であり、「問題を解く」とは、「自分のかいた絵図の中で、答を発見する」ということです。

 

また、「文章をきちんと読まない」「せっかちで、よくケアレスミスをする」というお子様は、日常生活そのものを「じっくり・ゆっくり・丁寧に」に変えていく必要があるのです。

 

(次回に続く)

 

 

2010/09/05

 

<まなびの時間・あそびの時間・くらしの時間

~子供にとって大切なもの(その6)>

 

楽しい夏休みが終わり、2学期がはじまりました。

少しずつ生活のリズムも、整ってきたころですね。

 

先日、どんぐり文章題に取り組まれている親御さんから、次のようなメールをいただきました。

 

「どんぐり文章題に取り組むようになり、読解力と忍耐力がつきました。良い教材なので、下の子もスタートさせたいと思います」

 

「最初のうちは、分からない、出来ないと泣いて嫌がっていましたが、最近ではもくもくと絵をかき、考えるようになりました。急激な変化にびっくりです」

 

私たちオンラインには、毎日たくさんのご質問やご相談を頂きますが、一方では次のようなご相談をいただくこともあります。

 

「スタートして1年ほどたちますが、なかなか絵で考えるようになりません。さっと答が出ないとあきらめてしまい、3,40分たつと勝手に終了して、わからんちょうに入れています。こんな方法でいいのでしょうか」

 

実は、このように「なかなかどんぐりの取り組みが、うまくいかない」という内容のご相談が決して少なくはありません。

 

これまでに頂いたご質問やご相談を総合すると、私はどんぐりの学習を続ける上で、一番大事なことは、「どんぐり文章題に、お子様が楽しく取り組んでいるか(そのための環境設定が出来ているか)」「答や式にこだわらず、言葉をイメージし、自分なりに工夫して絵図をかくことを楽しめているか」この2点に尽きるように感じます。

実は、その秘密は脳にあります。脳科学者の言葉にあるように、「脳は楽しいと感じなければ、記憶にすりこめない。つまり記憶に残らない」のです。

 

みなさんも、嫌いな教科はどれだけ反復しても、点数がとれなくて困った・・・という経験があるかもしれません。

 

反対に、嫌いだった数学が、好きな先生に変わった途端に分かるようになる、というのもよくあることです。

 

どんぐり文章題も同じです。まずは「好きになること」「楽しむこと」が大切です。

 

子供が嫌がっているのに、「さあ、解きなさい」「絵をかきなさい」では、うまくいきません。

 

どんぐりの取り組みが楽しくない、という場合は、お子様の学年を問わず、「年長さん問題」からスタートしてもいいのです。

 

年長さん問題で、「ありのりんこちゃんの旅」や「金魚の見る夢」などから、いろいろなことを想像し、そのイメージを絵図にすることを楽しんでみる。(勉強はキツイもの、算数は難しいもの、国語は嫌なもの、という子供の思い込みを外すという意味もあります)

 

最初は、言葉からの視覚イメージ再現を「楽しむ」ことからスタートしましょう。

 

その次に、「構図を工夫して、自分なりに答が見えてくる絵図をかける」ようになれば、上出来です。

 

(次回に続く)

 

 

2010/10/04

 

<まなびの時間・あそびの時間・くらしの時間

~子供にとって大切なもの(その7)>

 

秋風が心地よく感じられる今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

 

お子様たちは、運動会で忙しい時期ですね。

 

先日、前回のコラムを読まれたお母さまから、次のようなメールをいただきました。

 

「読解力のない息子に危機感をもち、どんぐりの取り組みを一生懸命にすすめています。親が解かせたいという気持ちが強いせいか、楽しむということがさっぱり理解できません」

 

「半年以上続けていますが、正解できた問題はまだ2,3問しかありません。ほとんど全てがわからんちょうです。このペースで続けていって、本当に良いのでしょうか」

 

このような内容のご相談が最近とても多いのです。

 

このコラムを読まれている方の中にも、同じように悩まれている方がいらっしゃるかもしれません。

 

私は、どんぐりの学習を続ける上で一番大事なことは、「どんぐり文章題を解くことだけではない」「正解することが全てではない」と考えています。

 

どんぐり文章題を、じっくりゆっくり丁寧に、1文ずつ絵をかきながら考えていくことで、

 

「文章を1文ずつ、正確にイメージする」「見えないものを、見えるようにする」「目の前の対象物を、よく観察する」「すぐに分からなくても、パニックにならない」

 

など、お子様には何らかの変化があるのではないでしょうか。

 

例えば、一つの例ですが少し前に、ファックス添削を受けられているお子様の親御さんから、

 

「最近うちの子が、小さい子はお話が上手じゃないけれど、口の動きをじっと見ていたら何が言いたいのか分かる!と言いました」というメールを頂き、私は「なるほど」と感心したことがあります。

 

私自身は、どんぐり文章題を自分でも700問解き、その後ファックス添削や指導者養成講座を通して、たくさんの絵図(大人と子供)を目にすることで、次のような変化がありました。

 

先日わが家でお風呂に入っていたところ、突然天井から「びょーん」とクモが出てきました。以前の私であれば、確実にパニックになっていたところですが、「あわてず、騒がず」じっくりとクモを観察し、「クモはこんな風に歩くのか、面白いな」と感じている自分を発見したのです。

 

またつい先日、雨戸に「カメムシ」がはりついているのを見つけ少し驚いたのですが、「あ、カメムシ花子さん。どこから来たのかな」と友好的な態度で挨拶をすることが出来ました。

 

私自身は、「虫」や「昆虫」を見るとパニックになり、一刻も早く家から出そうとしていた以前より、今の自分のほうがずっと良いような気がしています。

 

実は、私は学生時代、「理科」が好きではありませんでした。実験や観察にもあまり興味はなく、理科という科目には大学受験まで非常に苦しめられました。

 

もしも子供の頃どんぐりのような学習をしていたら、もう少し観察力も磨かれ、生物や理科も好きになっていたのではないかと悔しく思います。

 

どんぐり文章題が楽しくないという場合はいろいろな要因がありますが、親御さんが「正解することにこだわらない」ことも時には必要かもしれません。

 

問題に登場する「カメムシ」や「ダンゴムシ」の絵本や図鑑を見ながら、「なるほどねー」でどんぐりタイムを終了し、「この問題も、そのうち分かるよ」と笑顔で子供とお話することも一つの工夫ではないでしょうか。

 

(次回に続く)

 

 

2010/11/06

 

<まなびの時間・あそびの時間・くらしの時間

~子供にとって大切なもの(その8)>

 

朝夕の寒さが身にしみる頃となりました。皆さまいかがお過ごしでしょうか?

温度差が激しい季節です。体調管理には、くれぐれもお気をつけください。

 

先日、家庭学習サポートコースを受講されているお母さまから、次のようなメールをいただきました。

 

「これまで、どんぐりの取り組みを続けてきましたが、試行錯誤の毎日でした。」

 

「サポートコースのジュニア1コースで、9月に取り上げられていた問題の絵図と解説を見て、はじめて、絵で考える、絵で解く、という意味が分かりました。」

 

ここでお母さまが指摘されていたのは、次のような問題です。

 

「きょうはヒカルぴょん1ごうと、2ごうのたんじょうびです。1ごうは、3本足ミミズ8ぴきと、5本足おけら3びきをもらい、2ごうは7本足めだか3びきと2本足むかで10ぴきをもらいました。では、もらったペットの足の数のごうけいは、どちらがなん本おおいでしょう」(1MX06)

 

この問題は、実はそう難しくはありません。特にかけざんを習ったお子様であれば、かけざんを使って足の数を簡単に出すことができます。

 

かけざんを習っていなくても、足の数をひたすら丁寧に数えていけば、正解することは可能です。ただ、「途中で分からなくなって、やーめた」となる可能性や、「途中で数えまちがう」という可能性はあります。

 

実はこの問題を、サポートコースの絵図では、次のように解説しています。

 

まず、ヒカルぴょん1ごうと、2ごうのもらったペットと足を正確にかきます。次に、1ごうのペットの足と、2ごうのペットの足を、同じ数ずつ線をひいて、けしていきます。

 

すると、同じ部分をけした後に、最後に残るのが、ヒカルぴょん2ごうのペットの足、2本であることが「見えて」きます。

 

ですから、この問題は、実は面倒な計算をしなくても、答は「2ごうが2本多い」ということが分かるのです。

 

どんぐり文章題では、このように、

 

「自分のかいた絵図をじーっと見ていると、答が見えてくる」「絵図を見ていると、ひらめく」「絵図では、いろいろな工夫が出来る」と気付くことができるように作られている問題が登場します。

 

たとえば、この問題では、足の数を5ずつまるでかこんだり、10でひと固まりにしたり、工夫の仕方はいくらでも考えられます。

 

このように、いろいろな工夫ができる、いろいろな解き方を楽しめる、というのが、「どんぐり方式」の良いところです。

 

ですから、是非「問題が解ける、解けない」にこだわらず、「絵図を見ることによるひらめき」「絵図をかくことの楽しさ」を、親子で十分体感していただければ、と思います。

 

また、どんぐり文章題は、ただの算数の問題ではありません。

 

取り組んでいるお子様の様子を観察することで、お子様の状態がよく分かり、いろいろなことが発見できます。

 

「文章をよく読まない」「これ何算?ときくだけで、自分で考えようとしない」「「長い文章になると、拒絶反応をしめす」「集中力が3分しかもたない」「分からないと、イライラして泣く」さらには、お子様によっては、「かめを、実際に見たことがない」「ひまわりの花のつくりを、意識したことがない」といった、『この子には生活体験や観察力が足りないのかもしれない』という問題点が見えてくるのです。

 

(終)

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